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使用感・安全性を高いレベルに保つ
2022.12.1

株式会社フェニックス

ポリフェノールやビタミンといった美容成分(保湿成分)を豊富に含む「すいおう」を主原料に、
13種類の自然素材をふんだんに使用した『はたけの恵 石鹸』。

今回は開発に携わったフェニックス 商品開発部の方にお話を伺いました。

まずは、会社の概要からお願いします。
当社は固形石鹸の製造・販売を祖業とし、今日では多様なスキンケア・ヘアケア商品を展開している化粧品メーカーです。ひと昔前まで、固形石鹸はどの家庭でも日常的に使われていました。しかし現在では液体やホイップの商品が一般的になったこともあり、固形石鹸の存在感は小さくなりつつあります。そこで当社は、固形石鹸の魅力を見つめ直し、新しい価値を提供できるモノにしていこうと、さまざまな試みを行っています。

そういった意味で、OEM(他社ブランドの商品を製造すること)で『はたけの恵 石鹸』の開発に関われたことは、非常に意義のあることでした。
開発時には、どんな苦労がありましたか?
石鹸に限らず、人の肌に触れるスキンケア・ヘアケア商品は「使用感」や「安全性」を高いレベルに保つことが求められます。では『はたけの恵 石鹸』の使用感はどうかというと、最も特徴的なのは「泡」でしょう。きめ細やかでもっちりとした泡は非常に優しく、ゴシゴシこすらなくても汚れをすっと落とすことができるのに、肌はつっぱらず潤いを保ちます。

今回の場合は「できる限り九州・沖縄産の自然素材を使用する」ことが前提だったので、素材の選定や配合の比率には苦労しましたね。
13種類の天然素材について
ポリフェノールやビタミンといった美容成分(保湿成分)を豊富に含む「すいおう」のエキス(サツマイモ葉/茎エキス)をはじめ、沖縄産のオクラやモズク、ハチミツ、茶葉などなど……上質な天然素材をふんだんに使用することで高いレベルの使用感を実現しています。正直にお話しますと、その配合量は「採算を度外視した」と言っても過言ではないほどです。

しかしそれは、逆に言うとオーレックさんの強いこだわりを具現化できたということでもあり、そのこだわりは多くのお客様を満足させられるものだと自負しています。さらに今回は、こだわりという点で「色」についても試行錯誤を重ねました。
「色」ですか? どのような試行錯誤を?
開発当初、『はたけの恵 石鹸』は、すいおうの粉末を石鹸に練り込む形で製造していました。しかし、その方法だと品質を一定に保つことが難しかったため、オリオン粧品工業株式会社さんが開発したすいおう成分のエキスを使用する形に変更したのです。これにより「品質の安定」という点では実現できたのですが、粉末を使用していた時の「ナチュラルな色合い」が出なくなってしまって。

化学的な合成着色料は使いたくなかったので、天然由来の顔料をいろいろと試しましたね。最終的には4種類の顔料を配合することで、ナチュラルな色合いを踏襲することができました。
今後の商品づくりについて教えてください。
私が大切にしている考え方に「温故知新」があります。商品を生産する技術や素材は日々進化を続けていますが、先輩方が確立した「土台」「基礎」をおろそかにしては良いものはつくれません。これまでに築いたもの、そして、これから生まれるものをうまく融合させながら自分自身の引き出しを増やし、本当に良いものを後輩たちへ引き継いでいきたいですね。

その上で、今後も『はたけの恵 石鹸』のような上質な石鹸の開発を通じて、若い世代にも、固形石鹸ならではの魅力や価値を提供し続けていきたいと思います。
■取材先プロフィール

社 名:株式会社フェニックス
代 表:中野裕太
創 業:1946年
所在地:〒639-2205 奈良県御所市東辻214番地1
公式HP:https://phoenix-soap.com/